- ロックとかけて福岡ソフトバンクホークスと解く、その心は? ここまで育んだのはダイエー帝国です
- 2008.05.16 00:43 [ 石田ショーキチ ]
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さて。遅くなりましたが、音楽夜話の第二回目です。タイトルは表題の通り、ロックという音楽を発展させたブリティッシュロックを讚えましょうという回です。今回のコラムはiTues Music Storeにリンクし試聴しながら音楽を考察するように書いていますので、前回同様携帯電話ではなくパソコンからお読み下さい。
ロック(ンロール)という音楽が生まれたのは1950年代のアメリカですが、各時代においてロックという音楽に新しい方向性を与えて発展させてきたのは常にイギリスでありました。これを喜び讚え、その礎となった60年代のブリティッシュロックを演奏して楽しもう、というのがこの音楽夜話・第二回目のテーマです。
1.ロックの誕生ロックの誕生は1954年のアメリカに於けるビル・ヘイリー&ヒズ・コメッツ(Bill Haley & His Comets)の「Rock around the clock」からと言われています。映画「暴力教室」のテーマに使用され大ヒットしました。この後こういった音楽はロックンロールと呼ばれるようになります。
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=251299074&s=143462この50年代に人気を博したアメリカのロックンロールアーティストと代表曲をざっと挙げますと、
チャック・ベリー(Johny B goode. Rock and Roll Music, Roll Over Beethoven 他)
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=14284768&s=143462ファッツ・ドミノ(Ain't That a Shame 他)
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=74607657&s=143462リトル・リチャード(Long Tall Sally, Lucille 他)
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=128834360&s=143462バディ・ホリー(Peggy Sue 他)
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=14195450&s=143462カール・パーキンス(Blue Suede Shoese, Machbox 他)
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=156095328&s=143462エディ・コクラン(Summertime Blues, C'mon Everybody他)
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=75392139&s=143462そして天下のエルビス・プレスリー(言うまでもない)
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=560163&s=143462等々。まだまだたくさんあるけど。
上記リンクのアルバムの他の曲を一通り聞けばわかりますが、この時代のロックンロールのリズムのほとんどが4ビートジャズのリズム、もしくはシャッフル(ズッカチャッカ・ズッカチャッカって感じのリズムね、阿波踊りと一緒)、あるいはアフタービート(ウッチャッ・ウッチャッ)で出来ています。この後派生し現代まで生きている8ビート、ツツタツ・ツツタツという縦に細かく刻むロックの基本リズムはまだこの当時にはほとんどなく、バックの演奏もビッグバンドが行っていたことからも、つまりはスィングジャズからの流れがまだ大きく影響していたと言ってしまってもいいでしょう。
ロックンロールはリズム&ブルース(以下R&Bと表記)から派生した音楽と言われています。まあそうですね。さらには黎明期にはR&Bとロックンロールの明確な仕切りがなかったとかまでwikiには書いてある。本当にそうでしょうか?ロックンロールとR&Bはまったく別物でしょうよ。確かに起源にそれはあったかもしれませんが、本来黒人の辛さや悲しみを歌ったブルースを下地にしていてどちらかというとあまり開放的ではなかったR&Bと、聞いてのとおり明らかにダンスパーティー向きで能天気で尻軽なロックンロールが、当時同じものとして扱われていたはずはないでしょう。この当時アメリカでは腰をくねらせて歌うエルビスを鄙猥だと非難する向きも非常に多く、ロックンロールはどっちかというと軽率なものだったと思いますよ。
因みに代表的なR&Bアーティストの一人、オーティス・レディングはこちら。
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=258404037&s=143462
まったく違うでしょ、重みが。ロックンロールとは。演奏形態についても前述の通りのビッグバンドの演奏から、小編成のバンドの場合でもやはりウッドベースとジャズセットで組んだドラム、更には管楽器の頻度の多さなど、やはり依然としてジャズ文化が基礎にあってこそのおまけ的な軽音楽という位置が濃厚です。
という見方をしていくと、「ロック」という音楽の独自性を打ち出した「8ビートの誕生」こそが、ロックがロックとしてきちんと地に足をつけた瞬間であろうと僕は考察します。単にリズムパターンの話じゃないか、と思われるかもしれませんが、4ビートを専門に演奏するジャズドラマーに8ビートのロックを演奏してもらおうと依頼すると非常に難儀そうに叩く人が大変多く、実際とても苦手だと口にするドラマーが多いのが事実です。ロックのドラマーに4ビートを依頼してもやはり同じで、4ビートと8ビートは基本的にまったく違う文化・手法であるわけです。その視点に立って見直して見ると、意識的に8ビートのロックンロールをガッチリ演奏していたジェリー・リー・ルイス(Jerry Lee Lewis)とエディ・コクラン(Eddie Cochran)こそが、ロックの原点であると結論づけたいところです。僕独自の視点ですけどね。
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=14525727&s=143462
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=75392139&s=143462
2.ロックンロールは海外にどのような影響をもたらしたかこと日本に於いては、アメリカのロックンロールの流行からロカビリーブームが巻き起こりました。特に平尾 昌晃(作曲家・僕らの世代にはカナダからの手紙が有名)、山下 敬二郎、ミッキー・カーチス(落語家でもある!!)の3人は「ロカビリー3人男」と呼ばれ、1958年からの日劇ウェスタンカーニバルは毎回超満員の大盛り上がりだったということは後世まで語り継がれていますが(詳しくは「日劇ウェスタンカーニバル」で検索してみて下さい)、冷静に考えるとそもそも「ロックンロール」と「ヒルビリー」という二つのジャンルのミクスチャーである音楽ジャンル「ロカビリー」で総称してしまっているのもちょっと無理があるのに、なぜか西部劇をからめてしまってウェスタンカーニバルと言ってしまったおっちょこちょいさ、日本特有のちょっと間違えて伝えちゃった、あるいは意図的に別のものとくっつけて商品化・記号化する独自商法というか、そういう胡散臭さがプンプン臭ってしまって滑稽です。しかし何故ウェスタンなんだろう。単純にエルビスがフリンジ付きの衣装を着てたから安直にウェスタンとしてしまったんでしょうか?(笑)ロックと西部劇。全然関係ないじゃん。
1960年代初めのイギリスに目を向けて見ると、当時のイギリスの気鋭の若手ミュージシャンがどういう風に受け止めていたか、彼らが残した作品をよく観察することでそれが解ります。60年代のイギリスのロックンロールバンドの多くがアメリカのブルース、R&B、ソウルミュージックに対して非常に強い憧憬の思いを持って接していました。
ローリング・ストーンズ
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=76237269&s=143462ブルース・ブレーカーズ(↓最近のしかないや)
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=216298622&s=143462ヤードバーズ
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=156862980&s=143462マンフレッド・マン
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=158170433&s=143462スペンサー・デイビス・グループ
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=74150145&s=143462アニマルズ
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=75474286&s=143462スモール・フェイセズ
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=206673399&s=143462ザ・フー
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=14738724&s=143462そして勿論ビートルズ等々、とにかくイギリス中のバンドがアメリカのR&Bを熱心にコピーして演奏していました。
もう随分前になりますが、「THE BEATLE CLASSICS」というコンピレーションCD作品がありました。内容はビートルズがカバーしたたくさんのR&Bの名曲のオリジナルを一枚に集めたという非常に素晴らしい作品でした。残念ながらもう廃盤になっているようですが。
http://www.musicfield.jp/item/206000/80一応この選曲リストを書き出しますと。
「TWIST & SHOUT」THE ISLEY BROTHERS
「DIZZY MISS LIZZY」LARRY WILLIAMS
「ROLL OVER BEETHOVEN」CHUCK BERRY
「ANNA」ARTHUR ALEXANDER
「AIN' T SHE SWEET?」GENE VINCENT
「EVERYBODY' S TRYING TO BE MY BABY」CARL PERKINS
「BOYS」THE SHIRELLES
「HIPPY HIPPY SHAKE」CHAN ROMERO
「LONG TALL SALLY」LITTLE RICHARD
「TILL THERE WAS YOU」PEGGY LEE
「DEVIL IN HIS HEART」THE DONAYS
「WORDS OF LOVE」BUDDY HOLLY
「MATCH BOX」CARL PERKINS
「BAD BOY」LARRY WILLIAMS
「MISTER MOONLIGHT」DR.FEELGOOD & THE INTERNS
「NOTHIN' SHAKIN' 」EDDIE FONTAINE
「LONESOME TEARS IN MY EYES」JOHNNY BURNETTE TRIO
「ROCK AND ROLL MUSIC」CHUCK BERRY
「HONEY DON' T」CARL PERKINS
「CHAINS」THE COOKIES
「BABY IT' S YOU」THE SHIRELLES
「YOU' VE REALLY GOT A HOLD ON ME」SMOKEY ROBINSON & THE MIRACLES
「ACT NATURALLY」BUCH OWENS
「BESAME MUCHO」THE COASTERS
「A TASTE OF HONEY」LENNY WELCH
「PLEASE MR. POSTMAN」THE MARVELETTES
「SLOW DOWN」LARRY WILLIAMS
「MONEY」BARRETT STRONG
「KANSAS CITY/HET-HEY-HEY-HEY!」LITTLE RICHARD
「DON' T EVER CHANGE」THE CRICKETS上記のほとんどはiTunes Music Storeで試聴出来ると思いますが。ビートルズの曲に関しては賢明な読者諸氏は既に所有しているという前提で話します(笑)、ビートルズバージョンとオリジナルバージョンのアレンジを比べて見ると、オリジナルでは4ビートで演奏されている曲がビートルズによって8ビートのロックに生まれ変わっていたり(チャック・ベリーの2曲が顕著)、原曲の古臭い演奏が(当時としては)斬新で瑞々しいロックアレンジに変っていたり、ドネイズ、シュレルズといったガールコーラスグループの曲も積極的にカバーしており、ほぼ同じ時代に於いてのカバーであるにも関わらず、非常にフレッシュなアンサーをアメリカに対して返していることが解ります。(アルバム「For sale」に於いてはアメリカでのセールスを意識してそのままの雰囲気でカバーしている)
解りやすい例としてビートルズを挙げましたが、他のイギリスのバンド勢にも共通して言えることでカバー曲選びのセンスが皆よろしいのです。イカした選曲なのです。最初にリンクで紹介した50年代のアメリカンロックンロールの大ヒット曲あたりは相手にもしていない感じです。そんなチンケなパーティーソングよりも、もっとぐっとくるR&Bや土着的な音楽のブルースの方がカッコいい、で、さらにそれをイギリスの若者の世代感で塗り替える、消化・洗練させることでロックを建設していったわけです。モッズカルチャーもその一例ですね。イギリスで育てられた「ロック」が、アメリカに逆輸入的に影響を与えていくことになるわけです。
ついでに例を出しとくと。ジョン・メイオールの率いるブルース・ブレーカーズは若き日のエリック・クラプトンが在籍、クラプトンはその後ヤードバーズに加入、クラプトン脱退後の後がまがジェフ・ベック、さらにその後はジミー・ペイジと続き、最終的にヤードバーズはレッド・ツェッペリンへと続きます。大元はブルースというアメリカの土着音楽の模倣だったのに、その末裔はブルースロック・ヘビーロックの王者ツェッペリンへと育ってしまうわけです。当時アメリカでツェッペリンに対抗できるヘビーロックが出来るバンドはいないか、ということになり白羽の矢が立ったのがグランドファンクだったらしいですが、いやいや(笑)、しょぼ過ぎますよ。
「アメリカで〜〜に対抗するバンド」という言い方は昔から結構多くて、ビートルズに対抗出来るのはビーチボーイズしかないとか、対抗する為にオーディションでモンキーズを作っちゃえとか、ナッズ(トッド・ラングレンがデビューしたバンド)を作っちゃえとか、外から来る新しい音楽に対しては結構付け焼き刃的にしょぼいことで突っ張ったりするところがありました。
と、ここまで60年代を例にとって解説してきましたが、別にアメリカのロックはなんにもしてこなかった、と言うわけではないのですが、イギリスの方が新しいロックを数多く産み出してきた事例が多いことは歴史を見ればあきらかです。
・プログレはイギリスで生まれた。ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、イエス、エマーソン・レイク&パーマー、ジェネシス、全部イギリスのバンド。
・グラムロックもイギリスで生まれた。
・ハードロック、ヘビーメタルもイギリスから派生した。
・パンクが出来たのはアメリカの方が先には先だが、それをムーブメントにしたのはマルコム・マクラーレンの戦略でセックス・ピストルズを売り込むことでロンドンパンクが一気に炎上した。
・ニューロマンティックもアダム・ジ・アンツが最初でロンドンから派生し、デュラン・デュラン、ジャパン、カルチャークラブ等々、ロンドン中心のジャンルだった。
そんなわけで。「ロックの産みの親はアメリカですが、育ての親はイギリスです。」その黎明期である60年代のブリティッシュロックを楽しむ夜です。6/1代官山ユニット、ゲストは古市コータローさんと浅田信一さんです。お楽しみに!!!








